ベトナム:ランタン祭り

幻想的なホイアン ランタン祭り

ベトナムホイアンで開催されるランタン祭りは、町中がランタンと小さなろうそくの灯りで照らされます。
人工的な灯りとは違った幻想的な雰囲気が魅力的で、カップルやファミリー、友人同士と多くの人が楽しめます。

電気の灯りが一切なく、伝統的なランタンで照らされた旧市街の町並みは、どこか昔にタイムスリップしたような不思議な感覚が楽しめます。
満月の夜に行うお祭りなので、良く晴れた日のランタン祭りなら、満月の光とランタンの幻想的な調和をより満喫できます。

もともとは先祖を弔うためのもの

その幻想的な雰囲気から多くの観光客から人気のホイアンのランタン祭りですが、本来はベトナム人の先祖を敬うための行事です。
仏教の伝統行事とされていて、先祖を敬って幸運を祈ってランタンに灯りを灯していきます。
天国に居る先祖がお金に困らないようにお札を焼いたり、商売繁盛のために果物や飾り用の偽物のをお金を店先にお供えします。

こうしたにぎやかな風景もランタン祭りの特徴のひとつです。
満月の夜に開催されることから、フルムーンフェスティバルとも呼ばれています。
満月に特別な思いを寄せるのは、中国に由来していると考えられています。

ホイアンの街とランタンの歴史

貿易の街として、17世紀~19世紀にわたり江戸時代だった日本と盛んに交易をおこなっていました。
街の景色もどこか古い日本の建物を訪仏させるような物も多く、どこかなつかしさを感じる魅力もあります。
言われてみれば、日本のお盆の灯篭流しをどこか彷彿させます。

お祭りで町を彩る特徴的なランタンは、具体的にいつごろから生まれたかまでははっきりしていません。
一番有力な説は数百年前に中国から輸入されたランタンが、ホイアンのファイファと呼ばれる貿易港を通じて伝わったり、そこからホイアンの人々の手によって独特のランタンが生み出されてという説です。

もともとは大型の灯篭で、お金持ちののシンボルとして富裕層の家に飾られることが主流でした。
その後、自分の家にもランタンを飾りたいという人がランタンづくりを学び、今の手頃なサイズになったとされています。

毎月旧暦の14日に開催

ホイアンのランタン祭りは毎月旧暦の14日開催されます。
これは満月の日にあわせて行っているので、月が著しく欠けている場合は延期になる場合があります。
基本的には雨天でも結構されるお祭りですが、台風などの水害が伴うような悪天候の場合も延期になる場合があります。

ランタン祭りの日にちは旧暦の14日と決まっているものの、天候や月の状況によってしまうので開催の詳細については現地で確認する必要があります。
さらに観光地としても大変人気なので、落ち着いて楽しみたい方は早めに開催日前後の日程でホテルを予約しておきましょう。