イタリア:ファッションに対するプライド

できるだけブランド物の服を身に着けたい

イタリアについてのイメージを聞くと、多くの人がおしゃれな人たちが住んでいるところだと答えます。
そのイメージは正しく、実際に多くのイタリア人はファッションにかなりこだわります。
若い人だけでなく、小さな子どもから年配の方まで、思い思いにこだわった服装をします。

これは、街を歩けばすぐに分かります。
ちょっとした道を歩いていても、ヨレヨレの服を着ていたり、いわゆる気軽に着られるスポーツウェアのようなものを着て歩いていたりする人はあまり見られません。
少なくても、外で歩く時にはきれいな服、特にブランド物を身に着けたいと思っている人が多いのです。

こうした下地と意識がありますが、確かにイタリアにはたくさんのファッションブランドがあります。
カジュアルなシャツを扱うブランドから、高級ブランド、革靴やベルトなどの小物だけを扱うブランドなど、たくさんのおしゃれなブランドがあります。
そして、イタリア国内だけでなく世界中にたくさんのファンを抱える有名ブランドも多いのです。

意外と皆と同じ格好を好む

イタリア人のおしゃれというと、個性的で明るいファッションを思い浮かべる人も多いかと思います。
しかし、実際にはあまり奇抜なファッションとか、人とは大きく違う個性を表現した服装を好まないのがイタリア人なのです。

また、流行は存在しますが、トレンドにばかり走る人というのもあまりよく思われません。
むしろ、みんなと同じような格好を好む傾向が強いです。
特に、靴やバッグ、ジャケットといった定番ものについては、色や形状の点でオーソドックスなものが好まれます。

もちろん、全く同じ装いをするということではなく、自分なりのこだわりを素材やフォルム、小さなデザインなどに入れ込むことはよくあります。
定番の装いの中におしゃれを発揮するというのが、イタリアらしいスタイルというわけです。

TPOに厳しいことを覚えておこう

イタリア人というと陽気でいつもおおらかな人たちというイメージが強いです。
確かにこれは合っていますが、TPOを大事にする人たちでもあります。
たとえば、街中の小さな食堂ではワイワイとみんなで騒ぎながら食事を楽しんでいる人でも、高級なレストランに行ったらマナーをしっかりと守り、穏やかな笑顔で食事を摂ります。
服装も、それに合わせてフォーマルでビシッとした服にします。

また、ざっくばらんな性格の持ち主ではありますが、マナーをしっかりと重んじます。
男性が女性のためにドアを開けたり、レストランなどで代金の支払いを待っている時に穏やかに過ごすことなどです。
飲食店のウエイターなどに親切に優しく接するといった態度もみんなが同じように示します。