アラブ首長国連邦:カウントダウン

桁外れのカウントダウン花火

アラブ首長国連邦ドバイで毎年行われる恒例行事といえば、大規模なカウントダウン花火です。
花火の本数はなんと6分間に約50万本という桁外れの数字に驚かされます。

日本で代表される隅田川の花火大会も迫力がありますが、その本数は2万5千発なので、その迫力がどれほど桁外れなのかは想像に容易いです。
ドバイのカウントダウンは立地や周囲の建物、ビルも使っての打ち上げを行います。
世界一高い高層ビルであるブルジュ・ハリファからも花火が打ちあがります。

年々美しくなる花火

花火が始まった記録は見つかりませんが、注目され始めたのは2012年あたりの様子です。
ドバイの知名度もここ20~30年で高まったので、そこまで古い習慣でも無いのでしょう。
今や人、物、金の集積地になりつつあるドバイでは高層ビルも立ち並び、富裕層からも人気のエリアです。

カウントダウン花火は年々そのスケールを増していき、ついに2014年には総額6億円の6分間50万発の花火がギネス記録を飾りました。
さらに花火を打ち上げるのにも利用される世界一高い高層ビル、ブルジュ・ハリファも当然ながらギネス記録を保持しています。

世界一のビルと世界最大規模の花火はビルがそのまま爆発しないか心配になるようなスケールです。
地上から見上げても良いですが、ホテルなどの街がよく見える場所から見下ろすのも大迫力です。

ドバイの歴史

なぜここまでドバイが栄えたのでしょうか。
その背景には石油に頼らない貿易の国として栄えた歴史があります。
80年代には港の要となる設備が加速し、85年にはジュベル・アル港という大規模な人工港も造られました。

同年、85年はエミレーツ航空も設立され、空と海で貿易を制したのでした。
こうした背景もあり、ドバイの街は次第に栄えはじめます。

隣国アブダビに対抗意識を燃やすドバイの勢いは2000年代半ばもとまりませんでした。
しかし2008年のリーマンショック、債務不履行などの影響で多額の借金を抱えてしまいます。
その借金を肩代わりし、支援したのはほかならぬアブダビでした。

世界一高いビルとしてギネス記録を保持するあのブルジュ・ハリファは、建設中の名前はブルジュ・ドバイだったのです。
2010年の完成時にはアブダビの王様の名前であるハリファがつけられ、ブルジュ・ハリファとなったのでした。
花火が打ちあがるビルにもこんな歴史があったんだと知ってみると、また感慨深いものがあります。

言葉にできない迫力

いつしか世界的な盛り上がりを見せるようになったアラブ首長国連邦のカウントダウン花火、その迫力は到底言葉にできるものではありません。
カウントダウン花火は当然それ自体も迫力があって楽しめますが、壮大なビル街がバックにあることで尚その魅力が引き立ちます。

ギネス記録にもなる壮大なカウントダウン、人気もあるのでホテルをとるのも苦労しますが、それに見合った感動が得られます。