ドイツ:ローテンブルクの誇り「マイスター・トゥルンク祭り」

ドイツ:ローテンブルクの誇り「マイスター・トゥルンク祭り」の歴史

時は1631年三十年戦争に遡ります。
プロテスタント側についたローテンブルクは惨敗し、市参事達の斬首刑が決定しました。
しかし、ある宴の席で勝利者側のティリー将軍が「大杯いっぱいのワインを一気のみ出来るやつがいれば、罪を許そう。」と言ったのです。

そこに名乗り出たのは決死の覚悟の市長のヌッシュでした。
なんと、彼はみごとに3.25リットルのワインを飲み干しましたので、ローテンブルクは救われたのです。
このお話がマイスター・トゥルンクというもの。

時期は毎年5~6月

マイスタートゥルンクを記念したローテンブルク最大級のお祭りは毎年5~6月に開催されます。
ただし、キリスト教の聖霊君臨祭の日に行われるとあって
開催日は毎年、変わりますので行きたいと思ったらまずは日にちを確認した方が良いでしょう。
たとえば、一口に5月といっても日にちがわからないものですから、何日から何日までというように把握しておいた方がよいです。
特に日本から行くのであれば、重要なこと。

お祭りの概要

 
このお祭りでは開催期間中に必ず通して行われるものがあります。
まずは、マイスタートゥルンクの市民劇、職人市です。
そして、三十年戦争の仮装をした人々による音楽や歌のパフォーマンス。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        
このような中世の仮装をした人たちであふれるこの時期はまるでタイムスリップしたかのような感覚になります。

特徴も見よう

このお祭りの特徴は歴史の再現ドラマのようなところです。
とにかく人々が扮する中世の姿もまるで本物の様で、徹底しています。
日本でもよく地域のお殿様をたたえたお祭りがあり、街の人がお殿様やお姫様、家来に扮するものがありますから、その意味では似ているのかもしれません。
歴史に忠実で地域を愛する住民たちによるお祭りといえます。

魅力は仮装行列

ここのお祭りのみどころは仮装行列です。
何と言っても30年戦争の仮装行列なので、顔から血を流している兵士もいますし、武器を持っている兵士、普通の生活を営む庶民等、様々な人たちが街を練り歩きますから、見応え十分。
そして、面白いのはここまでやるのと思えるほどに当時の生活を再現しているところです。
なんと行列参加者のキャンプがあります。

彼らはお店からもらってきたお酒を飲んでどんちゃん騒ぎするのです。
これは当時の強奪の様子を再現しています。

このようなリアル中世を見られるのも楽しいところですし、ローテンブルグの街並みもまるで童話の世界のようです。
年に一度のお祭りを見にローテンブルグまで行く価値ありでしょう。