博多どんたく港まつり

博多どんたくの古い歴史

博多どんたくといえば、九州地方以外の人でも名前くらいは知っていると言ってもいいくらい有名な、祭りのひとつです。
1179年(治承3年)に始まったこの祭りは、筑前国続風土記にある松ばやしを起源とした伝統行事でした。
それを博多の人々が発展させ、現在の博多どんたく港まつりとなったと言われています。

ある文献では、筑前の領主・小早川秀秋が、松囃子を仕立て年賀の挨拶を行う行事として始めた事がきっかけとなり、黒田藩と博多の人々の交流につながっていったと記されています。
しかし明治5年には、県知事により松囃子や山笠は中止となってしまいます。
その後明治12年に再開されますが、当時ラジオから聞こえてくるオランダ語の休日という意味の「ジンダーク」が、博多どんたくの語源になったそうです。

博多松ばやし

博多どんたく港まつりで行われる、松ばやしは、パレードの幕開け行事として知られていますが、国選択無形民俗文化財にも指定されています。
4つの流れから構成されている博多松ばやしは、張り貫きの長い頭に福神の面、白無垢に黄絹の打掛け、唐うちわを持った福神と呼ばれる人が馬にまたがり、市内を廻ります。

他にも鳥帽子をかぶり恵比寿面をつけた男恵比寿と、天冠をかぶり左手に玉を持った女恵比寿という夫婦恵比須、黄絹の頭巾に大黒の面をかぶった大黒なども登場します。
皆馬にまたがりパレードをしますが、カミシモ、たっつけ姿の男性に囲まれて進むので、その光景は迫力があります。
行列を迎える時は、半紙1束と白扇1本で作る一束一本を、三方に乗せて渡します。

ゴールデンウィークにおすすめ

博多どんたく港まつりは、毎年ゴールデンウィークに開催されます。
前夜祭は5月2日、式典は5月3日、パレードは5月3日と4日となっていますが、他にも博多駅前の路上がステージとなる、どんたくストリートでは、どんたく隊と呼ばれる人達が様々なパフォーマンスを行います。
国内外の祭りが集まり交流なども行われます。

どんたく広場で大々的に行われるパレードのフィナーレには、観客も飛び入り参加できます。
ちょうどゴールデンウィークの後半という事もあって、毎年大勢の人が参加したり、観光したりして賑わいます。
4月29日には、福岡ソフトバンクスと埼玉西武の公式戦が、どんたく博多デーとして開催されます。
試合以外にもイベントが開催されますから、当日祭りに参加できない人は、前祝いとして福岡のヤフオクドームで、前祝いをしてもいいかもしれません。

5月4日にはとんたくないとクルーズという、海上から夜景を楽しむツアーもあります。
参加費は無料で150名まで受け付けていますが、受付締め切りが4月初旬のため、2016年は間に合わないものの、来年は早めに申し込むのもおすすめです。
抽選で参加者が決まりますが、もしも当選したら夜景を見ながら博多どんたくが楽しめます。