なまはげ柴灯まつり

みちのく五大雪まつりの一つ

「なまはげ柴灯(せど)まつり」は秋田県秋田県男鹿(おが)市の北浦にある真山神社で行われていて、今から1000年以上前、平安時代からつづいている伝統行事です。
みちのく五大雪まつりにも入っているお祭りとして知られています。
12月31日の大晦日に行われるなまはげ行事に、年が明けた1月3日に開催される柴灯まつりが統合して、現在行われているような形になりました。
この形式で行われる祭りは昭和39年から続いています。
冬に行われる馴染みの行事として、例年2月に第二週、金曜から日曜の3日にかけて開催され親しまれています。

「なまはげ柴灯(せど)まつり」は神社で行う神事である「柴灯祭」と、一般市民による民俗行事である「なまはげ」を組み合わせてつくられた幻想的でダイナミックな冬まつりです。
「なまはげ」はもともと男鹿市の赤神神社で行われていた行事が市内にも広まり、現在のような形になっていったと言われています。

ナマハゲとは?

ナマハゲは、「泣ぐ子はいねが~」というので知られている鬼のお面です。
藁で作られた衣服に身をまとい、手に出刃包丁を持っています。
怠け者を懲らしめて、災いを祓う使者として祭りの一役を買います。
男鹿に古くから伝わる民族行事で、12月31日に男鹿市内の集落80ほどで行われています。

若い男性がナマハゲの恰好をして、各家々を周ります。
各家々で荒しているイメージのあるがありますが、実は悪事をはたらくものに訓戒を与え、災いを祓い、最後には福を与えて去っていく祈りを込めて行われています。
嫌われ者を自ら買ってする、神からの使者になります。

本物のなまはげに会えるお祭り

なまはげは1978年に「男鹿のナマハゲ」という名称で、国の重要無形民俗文化財の指定を受けました。
「なまはげ柴灯(せど)まつり」では、生のナマハゲに接する貴重な祭りで、真山神社の境内に柴灯火が焚き上げられ、この炎を使って巨大な餅を炙り、山の神様に供物として献上するのです。
神の使いが餅を受け取るために「神鬼」としてなまはげの姿で山を下りてくるのだとされています。

「なまはげ柴灯(せど)まつり」では、ナマハゲの乱舞が柴灯火の明かりのもと大迫力で繰り広げられ、まるで別世界に来てしまったかのような光景を目にすることができます。
一度見たら、また来たいと思えるほどの祭りの世界観はすばらしいです。
鎮釜祭・湯の舞より始まって、なまはげ入魂になまはげ踊り、なまはげ太鼓を経て大盛り上がりのクライマックスであるナマハゲ下山をし、最後の献餅に至るまで、ナマハゲの魅力を存分に感じていただけます。

なまはげ踊りとは、昭和36年に秋田出身の舞踏家である石井漠氏によって振り付けがされた踊りです。
なまはげ太鼓は秋田市民に人気のあるイベントのひとつで、「家内安全」や「五穀豊穣」などの願い事をしながら幸福が訪れることを願ってたたきます。
この2つはとくにナマハゲの魅力を最大に発揮しています。

男鹿半島の山中が会場となるため雪が多く非常に寒さが厳しいですが、ナマハゲの迫力と地元の人たちの情熱に魅了され、寒さを忘れて心の中に何かエネルギーを残してくれる祭りに違いありません。