ブラジル:リオのカーニバル

祝祭

キリスト教には、キリストが死後3日目に復活したことを記念する「復活祭」と呼ばれる祭日があります。
「復活祭」の前には、教派によって日数は異なりますが、日曜日を除く40日間の「四旬節」と呼ばれる期間があります。

「四旬節」は、節制をする期間ですので肉を食べることが出来ませんでした。
この「四旬節」に入る前に行われるのが、「謝肉祭(カーニバル)」です。
カーニバルでは、仮装行列やお菓子を投げるイベントが行われることが多かったので、現在では、単なる祝祭をカーニバルと呼ぶこともあります。

リオのカーニバル

リオのカーニバルとは、ブラジルのリオデジャネイロで行われるカーニバルです。
トリニダード・カーニバル、ヴェネツィアのカーニバルとともに、世界の三大カーニバルに位置づけられています。
カトリックでは陰暦(月暦)を使用しているため、開催日は、2月~3月と年によって異なります。

パレードは、様々なグループのダンサーや、フロート車と呼ばれる車でにぎわいます。
ダンスグループは、「エスコーラ・ジ・サンバ(サンバの学校)」と呼ばれます。
その名の通り、学校のような組織もあれば、地域住民の集まりである場合もあります。

リオのカーニバルは、単なるパレードではなく、コンテスト形式で行われます。
ライバルのサンバの学校と競い合い、その結果により順位が毎年入れ替わります。

日本におけるリオのカーニバル

最近では日本でもサンバを模したダンスを行う「サンバチーム」と呼ばれる集団があり、各地のお祭りやイベントに参加しています。
第二次大戦の敗戦の後、ブラジルへの日本人移民受け入れが再開されたのは1953年ですが、

リオのカーニバルは、その時からブラジルの祭りの典型として紹介されてきました。
その突き抜けた明るさやエネルギーが映像となり、様々な教訓や逸話や音楽となって紹介され、ブラジル移民政策の成功と結びつけられたのです。
更に、リオのカーニバルに熱狂するブラジル人の楽しそうな姿が、敗戦で弱気になっていた日本人を元気づけ、日本の各地で廃れつつあった祭りの復興にも大きく貢献したとも言われています。