恵方巻き

節分の定番となった恵方巻

ここ数年で恵方巻は節分の定番になりました。
節分前後になるとスーパーやお寿司屋さんではたくさんの恵方巻が並んでいます。

元々は関西を中心とした行事で関東の人にはなじみがありませんでした。
いつの間にか全国区の行事になりましたがどのようなルーツがあるのでしょう。

恵方巻のルーツ

恵方巻は江戸時代から明治時代にかけて始まったと言われている行事です。
大阪の花街で節分のお祝いをしたり商売繁盛を願ったりしたことが由来とされています。

花街で承認や芸子たちは節分に芸遊びをしながら商売繁盛を願って恵方巻を食べたのです。
ただ当初は名前も恵方巻ではなく「まるかぶり寿司」や「太巻き寿司」といった名前で呼ばれていました。
どちらも七福にちなんで具材が7つ入れられていることは共通していて今もそれが残っているのです。

丸かじりをする理由

恵方巻といえば一つの巻きずしを最後まで一人でかじって食べるのがルールです。
これは一本を一人で丸ごと食べきることによって商売繁盛の運を一気に頂くことを意味しています。

途中で食べるのを止めてしまうと運を逃すとされています。
そのため一気に丸ごと食べてその年の幸運を呼び込むようにするのです。

恵方巻はいつから全国で食べられるようになったのか

恵方巻が関東でも知られるようになったのは2000年代からです。
それまではずっと関西で行われているだけでした。

関東にも知られるようになったのが1990年代から少しずつコンビニチェーンが大阪以外の地域でも節分に太巻きを販売するようになったことだと言われています。
この時太巻きに「恵方巻」と名前を付けたことで今の恵方巻文化が定着したという説が強いです。

コンビニチェーンで毎年販売されるようになったこととテレビコマーシャルも放送されるようになったことによって恵方巻は一気に全国区になります。
この流れで恵方巻はコンビニエンスストアだけでなくデパートやスーパーでも販売されるようになったのです。
お店によって様々なアレンジを加えて販売するようになっています。

恵方巻と方角

恵方巻を食べる時には決められた方角を向いて食べるのが定番です。
これは恵方という歳徳神(としとくじん)という神様のいる場所でその年の金運や幸せをつかさどる神様とされています。
いる場所が毎年変わるために恵方が毎年変わるのです。

恵方は基本的に四方しかありませんが四方に十干(じっかん)を組み合わせることでその年の恵方が決まります。
十干というのは中国から伝わったもので暦の表示に使われます。
この二つを組み合わせることでその年の恵方が決まり恵方巻をその方角を向いて食べることで良い運を取り込むことができるとされているのです。