インド:ヒンドゥー教のお祭り「マグメラ祭り」

ヒンドゥー教の聖地で開催されるマグメラ祭り

マグメラ祭りとは、ヒンドゥー教の聖地とされるアラハバードで1~2月に開催される、ヒンドゥー教の祭典・沐浴祭りのことです。
約1ヶ月もの間開催されるマグメラ祭りには、インドの全国各地から巡礼者が訪れますので、多い日には数十万人が集まります。

1ヶ月の述べ人数で言うと1000万人を越える参加者が集結し、訪れた巡礼者たちは聖なるガンジス川とヤムナー川、さらに地下水流であるサラスヴァティーが合流する地点・会場となるサンガムへ向かいます。
ここに訪れる巡礼者の目的は、お清めの沐浴とお祈りのためと言われており、広大な会場である川沿いには無数の色とりどりのテントが張られています。
マグメラ祭りの期間中、朝早くから体を清めるために川の中に入り、朝日へ向かってお祈りする大勢の巡礼者の姿を見ることになるでしょう。

マグメラ祭りの由来

インド北部を流れる大河・ガンジス川は、現地ではガンガーと呼ばれ、これはヒンドゥー教によるところの川の女神の名前です。
インダス文明の頃から存在すると言われるガンジス川は、古くから聖なる川と崇められ、多くの巡礼者たちがマグメラ祭りのときに集まる目的は、ただ沐浴をするためだけに訪れます。
これは、聖なる川の水で沐浴し体を清めることで、すべての罪が浄化されるという信仰のためです。

しかもアラハバードは、マグメラ祭りとは別に、1億人もの人が訪れる世界最大級の宗教行事であるクンプ・メラが行われる土地でもあります。
6年に1度行われる「水がめ祭り」という意味を持つクンプ・メラの期間にガンジス川で沐浴すると、1回沐浴するだけで、なんと通常の沐浴1000回分に当たるのだそうです。

そんなこともあってか、多いときは1日の夕方だけで1800万人近くのヒンドゥー教徒が、聖なる灰ビブーティを体に塗りつけて沐浴を行います。
クンプ・メラには修行者であるサドゥーが大勢訪れ、アラハバードも大いに賑わいますが、クンプ・メラではない年においては、巡礼者が中心となるマグメラ祭りになるというわけです。

マグメラ祭りに参加するには

日本から訪れる旅行者でも、沐浴に参加することができます。
ただし、お祭りとは言っても宗教行事の一貫ですので、写真撮影は原則NGです。
日中に川に入るのであれば気温は25度ほどありますが、早朝に沐浴と祈りの儀式が行うのが一般的で、朝日も拝みたいという場合には、防寒対策を整えておく必要があるでしょう。

マグメラ祭りにおいて、月の満ち欠けは大切な意味を持ち、新月の日とその前の日は重要な2日間と考えられています。
その日は賑わいも倍増しますので、あえてその日を狙って行くのもおススメです。