アメリカ:リオのカーニバルに匹敵する「マルディグラワールド」

カーニバル好き必見!マルディグラワールド

マルディグラとは、アメリカ・ニューオーリンズで開催される、巨大な模型が町を練り歩く迫力満点のお祭りのことです。
山車のフロートが途切れることなく連なり、数メートル級の日本では見たこともないような模型と人が一緒に行進を行う世界でも有名なカーニバルです。
リオのカーニバルに匹敵するとも言われており、初日からパレードや仮面舞踏会、キングケーキ・パーティーがスタート、最終日にはフランス語でマルディグラ、「太った火曜日」と呼ばれる趣向を凝らした派手なカーニバルが行われます。

そのマルディグラで使用されるフロートや模型を常に展示している場所が、マルディグラワールドです。
ニューオーリンズの南側、観光地のフレンチクォーターから3kmほど先の場所にマルディグラワールドはあります。
これは展示物があまりにも巨大過ぎるため、広大な敷地が必要となるためです。

倉庫のような外観のマルディグラワールドですが、中に入ると2m以上の大型模型が所狭しと飾られ、おとぎの国や絵本、映画の世界に迷い込んだような気分にさせてくれます。
これらすべてがマルディグラで使用される本物の模型で、マルディグラに参加できなくてもその雰囲気を味わうことができます。

カトリックの伝統行事が由来のマルディグラ

マルディグラとは、フランス植民地時代に入ってきたカトリックの伝統的な行事に由来する祭事です。
クリスマスからカウントして十二夜目となる公現祭が始まりとなり、四旬節の前の日の太った火曜日で締めくくりとなります。
四旬節になってしまうと肉類禁止、食制限、祝宴の自粛など、食生活に制限がかかることから、直前まで盛大に謝肉祭、いわゆるカーニバルが行われるのです。

ニューオーリンズでは毎年1月6日の公現祭にマルディグラが始まり、約2週間開催されます。
マルディグラの期間中は紫(正義)・金(パワー)・緑(信頼)を表すシンボルカラーを街の至るところで見ることができます。
毎日どこかで1つはパレードが行われており、見どころは最大のパレードが繰り広げられる終盤の5日間です。

探検家によってもたらされたマルディグラ

マルディグラという慣わしが北アメリカに伝わったのは、1699年にフランス領ルイジアナ州でフランス系カナダ人の探検家がきっかけです。
彼は後に、ニューオーリンズから約100kmほど下流の場所で、祝祭を開いています。
実際にお祭りとしていつからスタートしたかは不明ですが、ニューオーリンズで最初の記録として残っているのは、1837年のストリートパレードと言われています。
1857年にはもっと派手にもっと手の込んだパレードや祝祭を開催し、今日まで受け継がれているのです。