フィンランド:携帯電話投げ祭り

フィンランド:携帯電話投げ祭りの特徴とは?

世界を見渡してみると、実にユニークなお祭りがたくさんあります。
その一つとして、このフィンランドの携帯電話投げ祭りも興味をそそられるものです。

この名前からも分かるように、携帯電話を投げることで競争をするというイベントです。
しっかりとした競技として規定されていて、4つの種目が設けられてます。
「オリジナル」は男子と女子に分かれて、携帯電話を投げて飛距離を競い合うというものです。
「チーム」は3人で1チームを作って、それぞれが携帯電話を投げて合計の飛距離を競います。
「ジュニア」部門は12歳以下のジュニアたちが飛距離を競うというものです。

もう一つのユニークな種目は「フリースタイル」というものです。
これは飛距離ではなく、投げる時のフォームのオリジナル性や美しさを競うというもので、個人とチームに分かれて実施されます。
審査員がそれぞれのフォームについて点数を付けることで順位を決めていきます。

どの携帯電話を投げても良いということではなく、用意されている中古のものを使うことになっています。
いくつかの種類がありますので、その中から参加者が選んで投げるというわけです。

きちんとした競技になるように計測は正確に行われます。
国際陸連が定めている方法に従って、フィンランドの地図作製などを担当する機関が計測をするのです。
ユニークな内容の競技ではありますが、主催者はまさに真剣に実施しているのが分かる楽しいお祭りです。

フィンランド:携帯電話投げ祭りの由来について

この携帯電話投げ祭りは、2000年に始まっています。
フィンランドにはノキアという携帯電話の一大ブランドがありますので、その影響もあって携帯電話を使ったイベントが各地で実施されています。
その中で、使用されなくなった端末をリサイクルする運動を盛り上げるために、このお祭りが考えられています。

単にリサイクルを促すのではなく、こうした遊びにすることによって、より多くの人に知らせることができているわけです。
こうしたことから、このイベントはリサイクル会社の協力を得て実施されています。

フィンランド:携帯電話投げ祭りの歴史とは?

2000年に始まった祭りは、次第にそのユニークさと楽しさが認知されるようになり、フィンランドだけでなくイギリスやノルウェーなどの各国でも開催されるようになっています。
毎回の参加者と競技結果はしっかりと保存されていて、公式記録として残されています。
毎年80名程度の参加者ですが、マスコミに取り上げられたり観客が集まったりして、盛り上がりを見せています。
優勝した人にはその時の最新のスマホが賞品としてプレゼントされるということも、盛り上がりの一つの要因となっています。

ブルガリア:クケリ

ブルガリア:クケリの特徴とは?

東欧に位置するブルガリアの冬は厳しく、雪で真っ白に覆われてしまいます。
その季節に行われるのがクケリというお祭りです。
クケリは、ヤギやヒツジの毛皮をなめしたものを身に着けて、顔には仮面をした男性たちが街中を練り歩くというものです。

腰にはいくつものベルを着けます。
ベルは大きなものですので、歩くたびに大きな音が鳴ります。
これは、大きな音を出すと共に、恐ろしい恰好をすることによって悪霊を追い払うという目的のあるお祭りです。

クケリはブルガリアの国内のいろいろなところで行われます。
その中でも特に有名なのが、この国の首都であるソフィア市のすぐ隣にあるペルニックという都市で行われるイベントです。
ここでは国際的なフェスティバルとして実施され、「スルヴァ」という名前で呼ばれます。

このフェスティバルは、ブルガリアの伝統的な習慣だけでなく、世界各国の文化が紹介されます。
各国から人が集まって、伝統衣装を身に着けてその文化に根付いた踊りや音楽を披露するといったイベントが開催されるのです。
こうした国際色豊かな活動を見るために、地元の人だけでなく観光客も多く集まります。

それだけでなく、遊び心のある祭りとしても人気があります。
参加者はめいめい好きな仮装をして、街中を練り歩くのです。
警察官や看護師、教授などの恰好をしてたくさんの人が集まっている様子はユニークで、とてもにぎやかな雰囲気となります。
子どもたちにとっても楽しいイベントで、親と一緒に準備をした羽根飾りなどを付けて行列に参加しています。

ブルガリア:クケリの由来について

クケリは上で述べたように、悪霊を追い払う目的で始まったお祭りです。
これは、ブルガリアの先住民であるトラキア人が始めたものとされています。
トラキア人が祀っていた神に、ディオニュソスという神がいてブドウやワインの神として崇拝されていました。
冬が続く中にあって、この神を祀ることによって春の訪れを祈願したのが始まりです。

ぶどうやワインはこの地の人にとって豊穣の象徴でもありますので、産出的な季節を待つ気持ちを祭りにして表したというわけです。
同じような祭りや行事はブルガリアだけでなく、周辺の国々でも見られるものです。

ブルガリア:クケリのこれまでの歴史とは?

クケリは長い歴史の中で連綿と続いてきたものです。
そのため、地方によってどんな形で行われるかは多少の違いがあり、それぞれに異なる特色が付け加えられてきました。
最も知名度の高いのは上記のスルヴァですが、もともとは「スルヴァクニッツァ」という木の枝を使って家族を叩いて、悪霊を退散したという行事から来ています。
その行事とクケリがミックスされて、特色が異なる祭りとして発展したわけです。